5. 運送業界における高齢化と交通事故対策

総務省の労働力調査によれば、道路貨物運送業で「10〜20歳代」の占める割合が2005年の44.0%から10年後の2015年には29.1%と激減し、逆に「60歳代」は9.6%から15.1%に増えています。

また、年齢層別で死亡事故のデータを見ると「45-49歳」が最も多く20.5%、次いで「50-54歳」18.6%、「40-44歳」13.3%と続いています。40代と50代をトータルすると64.9%、60歳以上は13.2%でした。こうして見てみると、トラックドライバーの年齢層が全体的に高いことがわかります。

このように深刻な労働力不足が懸念される輸送業界では、高齢ドライバーの活用が事業の存続・発展のカギを握りますが、高齢者の危険運転による悲惨な事故も社会問題化しています。ドライバーの超高齢化を想定し、業界を挙げた対策に取り組む必要があります。


交通事故を防ぐためのツールを有効活用する

現状の運送業界を鑑みて、事故の予防として高齢運転者の特徴を踏まえた事故防止対策や適性診断の徹底、及び受診結果に基づく指導、職場環境の整備等をしっかりと行わなくてはなりません。長時間労働の負担に加え、運行スケジ ュールを厳守しなければならないという心理的なプレッシャーなどから、ドライバーに精神的な負担がないかも合わせて考えるべきでしょう。

注意喚起も大事なことですが、実際に走行している際の情報はドライバー以外はわからないものです。そこで役立つのがリアルタイムでドライバーの動向を知らせて管理ができるデジタコやドラレコなどです。ただデジタコやドラレコは管理するという面では有効ですが、実際に事故を防ぐという面では十分ではありません。

これらの装置に加え、事故低減を目的として「モービルアイ」の導入をおすすめいたします。モービルアイは走行中の危険を検知し追突事故を回避できる秒数内にドライバーへ警報(音・画像)を発します。トラック事故の大半を占める追突事故の削減率は約88%を誇ります。また、モービルアイを装着するだけで警報(ヒヤリハット)が3-7割減少するなど安全運転支援への効果が実証されています。

今後もドライバーの高齢化が避けられないなか、ドライバーが安心して長く業務に携われるようにモービルアイを新しいツールとしてお役立てください。

弊社調べ。国土交通省提出調査データを元に1656台を調査。調査前83件の追突事故が、装着後10件に減少